PCの故障・不具合
数ある問い合わせのなかでも特に多いのが「何もしていないのにパソコン(PC)が急に動かなくなった」「ログイン画面が表示されずエラーになる」というものです。これらは業務への影響が大きいため、迅速な復旧が求められます。
対応の際は、まずユーザーに具体的な状況をヒアリングし、問題の範囲や原因を特定していきます。その結果、PCの故障や不具合が疑われる場合は、代替機として保管しているPCを提供し、その間に復旧作業を行うなどの対応策が必要です。また対応には時間がかかることが多いため、ハードディスクの情報を読み出せる場合は一旦データを別のPCに移行するなど、まずはエンドユーザーへの影響を最小限に抑えるようにすることも重要です。
パスワードのリセット
情シスの管理下にあるデバイスの管理パスワード、例えばADで管理しているOSのログインパスワードのリセット対応などがあります。ほかにも、全社的に導入している基幹システムのIDにひもづくパスワードのリセットを求められる場合もあります。
特に長期休暇明けには、「パスワードを忘れた」というエンドユーザーの問い合わせが集中する傾向があります。
アプリケーションの操作方法
業務用アプリケーションの操作方法に関する問い合わせが寄せられることがあります。このような問い合わせへの対応は手間がかかることが多く、一度サポートをすると同様の問い合わせが絶えず寄せられてしまう傾向があります。
印刷に関する不具合
PCやプリンターのネットワークエラーにより印刷ができない場合にも問い合わせがあります。PCに正しくプリンタドライバが認識されていないのが原因であることも少なくないのですが、ユーザー自身でドライバを認識させる、設定やアップデートをするといったことができないために、情シスへの問い合わせが発生することもあります。
また、重要な書類の印刷を実行したのに印刷物が出てこないといった場合は、機密情報の漏洩防止のためにプリンターキューを消去したり、キューが空であることを確認したりするなど、さまざまな操作が必要になります。
OS・システムアップデート時の不具合
OSやアプリケーションのアップデート後は、「インターネットに接続ができない」「アプリケーションが起動しない」といった問い合わせが多く寄せられます。 こうした現象には、アップデート後に社内のネットワークポリシーがうまく適用されていない、ネットワークアダプタのドライバにエラーが発生しているなど、さまざまな原因が考えられます。
Webベースで動作するものや個別のアプリで動作するものなど、アプリケーションによって動作環境はさまざまなので、新しいシステムとの互換性を検証してからエンドユーザーへのアップデートを展開することが望ましいのですが、予想外のエラーが発生することもあります。 アプリケーションの不具合が発生した場合、もとの状態に戻すためには大きな労力を要します。そのため、アップデート前にパイロットユーザーグループを作成する、もしくは部門単位で検証を行い、問題がなければ全員に展開するといった段階的な対応が望まれます。
社内ネットワークへの接続方法
テレワークを導入している企業では、社内システムやVPNに接続できないといった問い合わせが日々寄せられます。各ユーザーに対して説明する必要があるため、PCの操作に慣れないユーザーの場合は対応が完了するまでに時間がかかることがあります。
PCのパフォーマンス
「特定のアプリケーション使用時にPCの動作が遅くなる」「PCの動作の一つひとつが重い」など、PCのパフォーマンスに関する問い合わせも多く寄せられます。とりあえずPCは動作しているため、緊急性が高いとは言えませんが、PCの利用期間が長くなるほどパフォーマンスに関する問題は増える傾向にあります。
問い合わせの件数が多い
情シスには、毎日エンドユーザーから多くの問い合わせが寄せられます。始業から終業までずっと問い合わせ対応に追われ、その結果、一日の業務時間の多くが問い合わせ対応に費やされ、ほかの業務に手が回らないこともあります。
予算と人員の不足
情シスは業務量が非常に多いにもかかわらず、直接的な利益を生み出す部門ではないため、予算が十分に割り当てられないどころか、コスト削減の対象となる傾向にあります。特に予算も人員も足りない企業では、適切なリプレイスや業務のIT化が進まなかったり、増員もされない状態が続いたり、という事態に陥りがちです。
適切な評価をされない
日々プレッシャーにさらされながら取り組む情シスのサポート業務ですが、ITに疎い経営層がいる企業では十分に評価されないことがあります。「社内のPCやシステムは、トラブルなく動いて当たり前である」という考え方をしている経営層に、情シスの業務の重要性を理解してもらうのは難しいところです。特に、サポート業務は売り上げ実績や顧客獲得数などの目に見える指標がないため、経営層にとって注目されにくいものとなっています。
反対に、サーバーダウンやネットワーク障害といったIT関連のトラブルはすぐに目につくので、たった一度のエラーが不適切な評価に直結してしまうこともあります。
業務効率化ツールの導入
情シスの業務効率化ツールとして、チャットボットやRPA(Robotic Process Automation)が挙げられます。チャットボットとは、過去の問い合わせを分析して自動応答する対話型のツールです。一方、RPAはこれまで手動で行っていた事務作業を自動化するツールです。どちらも定型業務に有効であり、頻繁に発生する問い合わせ対応や単純作業を自動化することができます。
一部業務のアウトソーシング
情シスの定型的な業務をアウトソーシングすることで、ヘルプデスク業務の負荷を大幅に軽減することができます。これにより、IT戦略推進や開発業務にリソースを集中させることが可能になるため、コストセンター扱いからの脱却も目指せます。
情シス業務のアウトソーシングには、PCの調達から処分までをサポートするサービスを推奨します。例えば、当社のPCLCM(PCライフサイクルマネジメント)サービスでは、PCの調達からキッティング、資産管理までの一連のサポートに加えて、情シスのヘルプデスク業務のアウトソーシングも可能です。必要なサービスやオプションを自由に組み合わせられるため、自社の課題に適したサポートを受けることができます。
情シスあるあるは、多くの企業が共通して抱える課題です。情シスでヘルプデスク業務に対応するためには、多くの人材リソースを割かなければならないだけでなく、迅速な対応を求めるエンドユーザーからの催促や苦情により、ストレスを感じて離職に至る情シス担当者もいます。
こうした情シスあるあるの解決策として、PCLCMサービスの活用が有効です。当社では、4,000社以上のサポートを行ってきた豊富な実績と経験をもとにPCLCMサービスを提供しています。このサービスではヘルプデスク業務のアウトソースも可能です。情シスあるあるにお悩みの方は、ぜひ当社のPCLCMサービスをご検討ください。
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