LCMサービスは、IT資産の調達から処分までのライフサイクルを管理するサービスです。 LCMサービスを利用すると、効率よくIT資産を管理できるようになります。本記事ではLCMサービスがどのようなものか、必要な理由やメリットを活用事例とともに解説します。IT資産の管理に課題を感じている方は有益な情報が得られますので、ぜひ、最後まで記事をご覧ください。
LCMサービスについては、こちらもあわせてご確認ください。
➡【資料ダウンロード】PC運用にお悩みの担当者必見 PCLCMサービス導入ガイド
LCMサービスは、IT資産の調達から処分までのライフサイクルを管理するサービスです。 LCMサービスを利用すると、効率よくIT資産を管理できるようになります。本記事ではLCMサービスがどのようなものか、必要な理由やメリットを活用事例とともに解説します。IT資産の管理に課題を感じている方は有益な情報が得られますので、ぜひ、最後まで記事をご覧ください。
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LCM(Life Cycle Management)サービスとは、パソコンやタブレットなどのIT資産のライフサイクルにおいて発生する各種業務を外部へ依頼するサービスのことを指します。LCMは、おもに次の工程で構成されています。
LCMサービスの目的は、上記5つの工程を効率よく実施し、IT資産の運用を最適化することです。このことにより、企業全体の業務効率化が可能になり、作業効率や生産性のアップが期待できます。
また、LCMサービスを導入すると、次のようなメリットが考えられます。
なお、メリットの詳細については、「LCMサービスのメリットについて事例を踏まえて解説|運用方法や注意点も紹介 」にて解説します。
LCMサービスが注目される主な理由は、次のとおりです。
それぞれ、詳しく説明します。
LCMサービスはIT資産のライフサイクル管理の他に、業務におけるデータ管理に役立ちます。
近年では、テレワークやIT化が加速し、業務を社外で行う機会も増えています。そのときに、自社が保有するIT資産の管理が不十分であると、データ流出や不正アクセスなどの思わぬインシデントが発生したときに対応が遅れ、さまざまなリスクが生じてしまうのです。
そのため、次のようなことを実施するためにLCMサービスが有用なのです。
情報漏洩防止および影響範囲の把握 | IT資産の管理および運用は、情報漏洩の防止が重要な課題となる |
また、問題が生じたときには影響範囲を迅速に把握して拡大を防止しなければならない | |
LCMサービスを活用していると、調達から処分までの工程を一元管理することで該当資産を把握し、対応がしやすくなる | |
情報資産管理の強化 | 近年、情報資産の管理強化が社会的に求められているにもかかわらず、管理場所が多拠点化・複雑化し、管理が難しくなっている |
テレワークによリ社外から業務を行うようになったことや、取引先や工事現場などでも端末を使用するようになったことなどが原因とされている | |
LCMサービスを利用すると、このような社外にある資産も一元管理できるようになるため、効率のよい管理やセキュリティ強化が期待できる | |
データ取り扱い機器の管理とデータ削除 | LCMサービスでは、データを取り扱うデバイスの特定・管理・契約中の資産管理・契約終了後のIT資産の処分などを一つのツール内で管理できるものもある |
管理を一元化することにより、デバイスの管理や処分するIT資産のデータ削除漏れを防止できるようになるため、情報漏洩のリスクを抑えられるようになる |
このように、LCMサービスは情報資産の管理に利用できますが、追跡はできないことに注意しなければなりません。つまり、パソコンの紛失時にどこにあるのか確認したい場合は、別のツールやサービスの利用が必要になります。
また、LCMサービスはIT資産を運用・管理するための仕組みです。データのセキュリティ強化やバックアップなどは専門的な知識や技術を持つ者が直接行わなければなりません。
LCMサービスは、データそのものを管理するものではないことを理解しておきましょう。
IT化が加速し、これまで以上に電子データの取扱が増えていきます。たとえば、電子帳簿保存法の改正によりいままで以上に電子データの取扱量が増え、情報システム部門には新たな管理項目やチェックの頻度が高まることが予測されます。そのときに、LCMサービスを活用することで、対象資産の把握などIT資産管理を担当する情報システム部門の負担軽減につながるのです。
企業業務のほぼすべてをパソコンで行っている企業が増えたことにより、社員一人ひとりがパソコンを所有しているケースが多く見られます。一方で、IT人材は不足しIT資産管理を社内のみで実施するのは困難になっているのが現状です。IT資産を管理しきれない状態が続くと、情報漏洩や法令違反などのリスクが高まってしまいます。このようなことを避けるためにも、LCMサービスを活用してIT資産を管理していくことが重要なのです。
LCMサービスでIT資産を管理する流れを5つのステップに分けて説明します。
どのようなことなのか、詳しく見ていきましょう。
LCMサービスにおける「調達」とは、IT資産の選定や調達を行うサービスのことを指します。IT資産に関して知識のある担当者が、自社の規模や用途に合わせて最適な機器を選定し、調達するサービスです。
IT化が進み、パソコンやタブレットなどのIT資産を利用する機会が増えても、専門的な知識を持つ人は少ないのではないでしょうか。そのようなときに、専門知識を持つ担当者に相談できるので、安心して機器のリースやレンタルができます。
調達したIT資産を利用できるように設定するのが「導入」です。この作業は「キッティング」とも呼ばれています。設定は、専門的な知識がないと予想以上に時間を費やすことがあります。そのため、LCMサービスを利用するといいでしょう。
LCMサービスにおける「運用」とは、パソコン故障時の代替機の手配など、さまざまな事態に対応するサービスです。IT資産に関する運用を外部に委託することで、効率よくパソコンやタブレットなどを利用できるようになります。
具体的な運用方法は、自社のニーズや規模感によって異なるため、事前に相談して決めるといいでしょう。
IT資産のライフサイクル全体を一元的に管理することも重要な項目の一つです。IT資産は、ただ単純に機器の管理だけではなく、機器情報・ソフトウェア情報・契約情報・障害情報などの管理も必要になります。そこで、LCMサービスを利用すると、自社で利用しているIT資産の現状が把握できるため、機器に関する情報も管理しやすくなるのです。
自社のIT資産が一元管理できることにより、パソコンを紛失する、廃棄時にデータ消去を忘れるなどのミスが軽減し、自社の情報資産を守ることにもつながります。
不要となったIT資産は、データを完全に消去した上で「処分」しなければなりません。近年では技術が発達したため、データ消去が不十分な場合、悪意のあるものによって簡単にデータが復元されてしまいます。不要になったIT資産のデータは、専門的な知識を持つ担当者に確実に消去してもらった上で処分するのが賢明です。
LCMサービスでは、この処分も専門的な知識を持つ担当者が行うので、より安全に処分してもらえます。
LCMサービスを導入するメリットは主に3つあります。
それぞれ、詳しく説明していきます。
LCMサービスを導入すると、IT資産管理は外部の担当者に任せることになるため、自社の担当者は本来の基幹業務に集中できるようになります。また、パソコンの故障のような予想外のトラブルに対しても外部に任せられるので、担当者の精神的な負担も軽減されるのではないでしょうか。
この結果、社内全体の業務効率化が進み、生産性アップが期待できます。
LCMサービスでは、不要になったIT資産のデータは専門的な知識を持つ担当者によって消去できるため、情報漏洩リスクの軽減も可能です。情報漏洩は、不要になったIT資産のハードディスクにあるデータが勝手に復元されて発生することもあります。自社でデータの消去を実施しただけではデータが復元できてしまう恐れがあるため、専門業者に任せたほうが賢明です。
このようなことから、LCMサービスの導入は情報漏洩リスクを軽減したい場合にもメリットがあると言えます。
LCMサービスの導入により、IT人材の採用にかかるコスト削減も期待できます。IT化が加速することで、将来的にますますIT人材は不足すると予測されています。そのため、IT人材を新たに獲得することは非常に困難であり、またコスト負担も大きくなる傾向にあるのです。
IT人材を採用するためにかかる主なコストは次のとおりです。
IT人材採用にかかる費用はそのときにより変動しますが、一人あたり数十万から百万を超える場合もあります。対して、LCMサービスは導入や管理および運用にかかる費用はありますが、総合的に見るとIT人材を採用するよりもコスト負担が軽くなるケースが多く見られます。
また、LCMサービスを導入することにより、自社でIT資産の運用・管理をしていた社員が他の業務を担えるようになるため、この点からもコスト負担が軽減できる可能性があります。
このようなことからも、LCMサービスを導入することでIT人材採用にかかるコスト(時間的・金銭的)を軽減できると言えるのです。
LCMサービスを導入するときには、次のようなことに注意しましょう。
具体的に気をつけるべき点について、詳しく解説します。
LCMサービスを導入・運用していくには費用がかかります。料金は必要とする機能や会社の規模によって異なります。
また、LCMサービスは次項でも説明しますが機能の一部のみ導入することも可能です。
いずれの場合でも、詳細については導入を検討しているサービス提供会社に問い合わせて、たとえば、自社でLCMを実施した場合にかかる費用や先述したメリットと比較してみるといいでしょう。LCMサービスを導入したときに、それに見合うだけの価値が得られるのか検討することが重要なポイントになるからです。
このようなことを理解した上で、複数のサービス提供会社から説明を受け、見積もりを出してもらいましょう。
LCMサービスは、一部の機能のみを依頼可能です。たとえば、「パソコンの調達は以前より付き合いのある取引先にお願いしたい」「セキュリティの問題でデータの消去を外部に依頼できない」などの会社独自の状況にも、カスタマイズで対応可能なLCMサービスもあります。
コストを抑えたい理由でLCMサービスの一部を利用するケースも見られますが、費用面だけではなく、さまざまな状況に応じてLCMサービスは必要な分だけ利用できます。
自社の状況やセキュリティ上の理由でLCMサービスの導入を諦めている方は、一度、サービス提供会社に相談してみるといいでしょう。
ある自動車部品の製造・販売会社では、全国の事業所や工場・本社を併せて1,000台を超えるパソコンの調達や故障の対応・処分を数名の社員で担当していました。その他にも情報システム部の業務は多岐にわたり、社員の負担は相当なものであったため、パソコンの管理はアウトソースするべきと考えていたそうです。
また、Windows 10導入の際に技術的な課題も発生し、外部の意見やノウハウも取り入れるべきだと考えLCMサービスの導入を検討し始めました。そして、最終2社のLCMサービスを比較した上で、スピーディな対応と問題としていたWindows 10へのキッティング力などに魅力を感じ、最終的なLCMサービス提供会社を選択しました。
LCMサービス導入後は、さまざまな効果が得られました。その一部を紹介すると次のとおりです。
情報システム部の担当の方は、LCMサービスを導入したことで業務効率が大幅に向上したことが最大のメリットだと言います。このように、LCMサービスは自社に適したものを導入すると大幅な効果が期待できるのです。
LCMサービスの導入が向いている企業の特徴は次のとおりです。
上記に該当する企業は、LCMサービスを導入することで業務改善や作業効率アップが期待できます。たとえば、社内に数多くあるIT資産を社員が管理するのには相当な手間がかかります。全国に拠点を持っていたり、テレワークをしている社員が多かったりすると、そのIT資産の管理も大変です。
そのような場面でLCMサービスにてデバイスの一元管理ができるようになると、必要な人員も少なくなり、手の空いた社員は本来の自分の業務に取りかかれるようになります。
また、コスト面やセキュリティ面においてもメリットが多いのがLCMサービスの特徴です。コスト削減やセキュリティの強化を検討している場合も、LCMサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
LCM(Life Cycle Management)サービスは、IT資産のライフサイクルを管理するサービスのことです。LCMサービスを導入すると、IT機器管理業務の効率化や情報漏洩対策など、企業にとってさまざまなメリットが考えられます。また、LCMサービスはカスタマイズ可能なものもあるため、現在の自社の状況を把握した上で必要な機能の導入を検討するといいでしょう。
業務に多数のIT機器を利用していたり、全国に多くの拠点を持っていたりする企業は、LCMサービスの導入により大幅な業務改善が期待できます。当社では、PCLCM(PCライフサイクルマネジメント)として、パソコンの調達から導入、運用、処分、IT資産管理に至るまでをトータルでサポートします。サービスのカスタマイズも可能ですので、複雑化・煩雑化しがちなIT資産管理をスムーズに実施したい方は、ぜひ導入をご検討ください。
「PCの導入や運用、管理など日々の業務に追われている」というお悩みをお持ちの管理担当者様へ。PC運用管理業務の負担を軽減できる「PCLCMサービス」についてご案内します。